Wednesday, July 02, 2008

3,900台のサーバーを最新の仮想化技術を搭載したメインフレーム約30台に集約へ

2007年8月1日

IBMのProject Big GreenがLinux搭載メインフレームへの世界的なシフトを加速

3,900台のサーバーを最新の仮想化技術を搭載したメインフレーム約30台に集約へ
今後5年間で80%のエネルギーコスト削減を見込む

最適化されたオープンな環境がビジネスの柔軟性を向上



[米国ニューヨーク州アーモンク 2007年8月1日(現地時間)発]

IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は1日(現地時間)、全世界のIBMのデータセン ターにとって画期的な変革となる計画を発表しました。今後IBMは、現在使用している数千台のコンピューター・サーバーを、Linux®をオペレーティン グ・システム(OS)とする約30台のメインフレーム「IBM® System z™」に統合していきます。IBMはこの新しいサーバー環境により、現行の設備で使用しているエネルギーをおよそ80%削減したデータセンター運用が可能 となり、今後5年間にエネルギー、ソフトウェアおよびシステム・サポートに関連するコストの削減ができると予測しています。

また同時に、この変革によってIBMのITインフラは、進化するビジネスのニーズにいっそう柔軟な対応ができるようになります。IBMは、自社およびお客様のデータセンターにおけるエネルギー消費を大幅に削減するための取り組み「Project Big Green」を今年5月に発表しており、今回のイニシアティブはその一環として推進されるものです。

延べ床面積800万平方フィート(約74万平方メートル、フットボールのコートが139個、東京ドームに換算すると約16個分入る規模)のデータセンター を持つIBMは、世界で最も大規模で高水準なデータセンター事業を展開しており、米国ニューヨーク、コネチカット、コロラドの各州、さらに英国、日本、 オーストラリアなどにその主要拠点を置いています。IBMは、35万を超えるユーザーをサポートするこの新しいグローバル・インフラが、世界中の大規模企 業の先進的データセンターを設計する際の有力なモデルケースになることを期待しています。

IBMコーポレーションのエンタープライズ・オンデマンド・トランスフォーメーション担当バイス・プレジデント兼CIO(Chief Information Officer;最高情報責任者)であるマーク・ヘネシー(Mark Hennessy)は次のように語っています。「IBMは世界最大のテクノロジー・プロバイダーのひとつとして、社員やお客様をサポートするために自社の システムを最大限に活用する方法を常に検討しています。IBM社内のグローバルなコンピューター資産のSystem zへの統合は、IBMがエネルギーおよびテクノロジーの大幅な最適化とコスト削減の推進に全力を傾けていることを如実に示すものです。」

IBM System z のゼネラル・マネジャーであるジェームス・ストーリングス(James Stallings)は次のように語っています。「今日のデータセンターにおいて、メインフレームは経済性と省エネを推進するための最も強力なツールと なっています。IBMはグローバル規模でメインフレーム・プラットフォームに移行することで、自社のIT資産を柔軟性と成長に向け位置付けると同時に、省 エネルギーをも実現するテクノロジー・プラットフォームを創出していきます。」

なお、今回の移行によって不要となる3,900台のサーバーは、IBMグローバル・アセット・リカバリー・サービスによりリサイクルされます。

本日の発表は、ここ5四半期連続で増収を達成するとともに出荷MIPS (Million Instructions Per Second;100万命令毎秒)値では8四半期連続の成長を成し遂げている、IBMメインフレームの快進撃に続くニュースとなるものです。外部調査会社 のIDCによると、2006年のIBMメインフレームの売上の伸び率は、マイクロソフト社のWindows®をベースとしたプラットフォームを上回ってい ます。こうした継続的成功を達成した大きな理由としては、LinuxやJava®アプリケーションを含む新しいワークロードを稼働させることができるメイ ンフレームの能力が挙げられます。


今回の統合プロジェクトを実現する仕組み

今回の統合プロジェクトは、1台のメインフレームが数百台から数千台のサーバーとして機能できるという能力を活用しています。IBMが40年以上前にメイ ンフレームで開拓した「仮想化」と呼ばれるこの機能は、1台のメインフレームに盛り込まれた処理サイクル、ネットワーキング、ストレージおよびメモリーを 含むシステム資源を、多数の「仮想」サーバーへと分配します。それぞれの仮想サーバーは、実在する物理的マシンであるかのように機能します。今回の移行で は、各メインフレームのほんの一部分を使用するにとどめ、ビジネス要求に応じて資源を柔軟に提供できるよう、将来の成長に向けて十分な余裕を確保していま す。

物理的なサーバーを仮想サーバーに交換することにより、IBMは以下に関連する費用をはじめとした、さまざまな分野のコストを劇的に削減できるようになります。

Linux OSを稼働できるというIBMメインフレームの能力は今回の統合プロジェクトの鍵となっており、これによりIBMメインフレームにおいて多種多様なアプリ ケーションに向けたオープンな基盤を提供することができます。また、従来のz/OS®の基盤部分に関しても、その優れた効率性と生産性を引き続き提供しま す。

今回の取り組みには、ポケプシー(米国ニューヨーク州)、サウスベリー(同・コネチカット州)、ボールダー(同・コロラド州)、ポーツマス(英国)、さら に大阪とシドニー(オーストラリア)に設置されたIBMデータセンターが参加します。IBMは国際的レベルの移行チームを結成して、WebSphere® のプロセス、ポータル、アプリケーション・サーバー、ならびにSAPアプリケーション、およびDB2®の移行、テスト、導入を実施します。

IBMグローバル・テクノロジー・サービスが提供するデータセンター統合におけるIBMの成功・経験事例の活用に興味をお持ちのお客様向けに、下記サイトで詳細情報を提供しています。
Become more energy efficient (US)

また、分散したアプリケーションおよびデータを統合するLinuxメインフレーム環境をお客様に提供することでコスト削減と信頼性の向上を実現するサーバー統合サービス「IBM Implementation Services for Linux」に関する詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.ibm.com/services/server (US)


IBM System z9™について

IBMのメインフレーム「System z9」は、世界で最も高性能なビジネス・サーバーです。数あるサーバーの中でもユニークなこの64ビットのメインフレームは、多様なタスクを処理するプロ セッサーを組み込むことを前提として設計されています。たとえば特別な「専用プロセッサー(specialty processors)」といわれるものには、データの暗号化・復号化に加えて、Linux、Javaやデータベース・ワークロードの支援機構などがあり ます。

また、このメインフレームの「ハイパーソケット・テクノロジー」は、単一マシンに含まれるあらゆる仮想化サーバー間に高速接続を提供します。これに対し て、多数の物理的サーバーがネットワーク・ケーブルで接続された分散環境では、セキュリティ・リスクとともに転送に伴う遅延時間が長くなります。

セキュリティ機能におけるリーダーシップ以外にも、System z はビジネス・アプリケーションにとってきわめて重要な機能を数多く持っています。たとえば、情報セキュリティ国際評価基準「Common Criteria」のEAL(Evaluation Assurance Level:評価保証レベル)として知られるセキュリティ認証において、IBMの優れた仮想化テクノロジーである論理分割(ロジカル・パーティショニン グ;LPAR)が評価され、IBMメインフレームは最高レベルの認証のひとつである「レベル5」を達成しています。

また、メインフレームは大規模なワークロードを処理できます。たとえば最近では、30億回のトランザクション履歴を有する3億8,000万を超える顧客層 を対象とするコア・バンキング・ベンチマークにおいて、リアルタイムで9,445tps(1秒当たりのトランザクション処理数)を記録し、世界最高の実績 を達成しました。なお本件の詳細は、2007年2月8日付IBMコーポレーションのプレスリリース「IBM and Financial Network Services Deliver World's Largest Core Banking Benchmark(IBMとFinancial Network Servicesが世界最大のコア・バンキング・ベンチマークを達成)」下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/21044.wss (US)


IBMグローバル・アセット・リカバリー・サービスについて

IBMの修理およびリサイクル部門であるIBMグローバル・アセット・リカバリー・サービスでは、環境保護の取り組みの一環として、統合後不要となる 3,900台のシステムを再生もしくは適切に処分します。このうち、新しいユニットは修理の上、IBMの営業担当員およびビジネスパートナーを通じて再販 し、一方古いシステムは回収可能な部品単位、もしくはスクラップとして売却されます。処分に先立ち、これらのマシンはすべての機密データが消去されます。 利用不可能な電子機器廃棄物は、IT資産の処分の分野で20年におよぶ環境スキルおよび経験を活用して磨き上げた環境配慮型のプロセスに従い、適切な処分 がなされます。


Project Big Greenについて

「Project Big Green」今年5月に発表したIBMが提唱するデータセンターの省エネルギーへの取り組みで、IBMおよびIBMビジネスパートナーが提供するエネル ギー効率の高いソフトウェア、ハードウェア、およびサービスを推奨しています。「Project Big Green」に関する詳細は、2007年5月10日発表のIBMコーポレーションのプレスリリース「IBM Unveils Plan to Combat Data Center Energy Crisis; Allocates $1 Billion to Advance 'Green' Technology and Services* を参照ください。(なお日本語での抄訳は「IBMがデータセンターにおけるエネルギー危機に対する取り組みを発表* 」を参照ください)
*IBM Unveils Plan to Combat Data Center Energy Crisis; Allocates $1 Billion to Advance 'Green' Technology and Services
http://www.ibm.com/press/greendatacenter (US)
*IBMがデータセンターにおけるエネルギー危機に対する取り組みを発表
http://www.ibm.com/jp/press/20070511001.html

以上

当報道資料は2007年8月1日(現地時間)にIBM Corporationが発表したものの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/21945.wss (US)

IBM、DB2、System z、System z9、WebSphere、z/OS、は、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
Microsoft, Windowsは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
JavaおよびすべてのJava関連の商標およびロゴは Sun Microsystems, Inc.の米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標です。

<関連サイト>
IBM System z トップページ
IBMグローバル・アセット・リカバリー・サービス-GARSについて
(「IBM Global Financingのご紹介」サイト内)
IBM Project Big Green トップページ